ミシュニャンガイド

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ミシュニャンガイド スパ② インディアンスパゲティ カフェで出会った素敵なマダムのご紹介

 小学生のころ給食で「カレースパゲティ」とか「カレー麺」という名で、茹で麺にレトルトのひき肉がタップリ入ったカレーソースを掛けて食べるメニューがあった。

 当時ものの味も理解出来ぬこゆきであったが、このメニューが大好きであった。というよりも給食のメニューで嫌なものは1つもなかった。当時給食を嫌がる奴は一杯いた。あれが嫌い、これはまずいとみんな競うように残していた。なぜみんなこんなうまいものを嫌がるのか理解出来なかった。もちろんこゆきの中でも大好物と好物くらいの分け隔てはあった。だから大好物ではないものの時はみんなと歩調を合わせ「これいや!」とかウソをついていた。内心不味く感じるものはないし、食べられないものなど全くないと考えながら格好だけつけていた。今考えると恥ずかしいが世渡りの術であった。

 こゆきの育った家は貧乏で、その上料理を作ってくれるバーヤの腕は最低であった。カレーライスなど出て来た日には憂鬱さえ感じた。アル中のおとっつあんはバーヤの料理を食べてはまずい!つくりなおせ!と星一徹のようにテーブルを引っくり返していた。まさにバイオレンスあんどメシマズが渦巻く恐怖の館であった。

 そんな環境で育てられたので給食イコールさいこー!うまいものを知る絶好の機会と思っていた。ちなみに巷でよく聞く家族で外食などない!クラスの人たちはあそこ行った、ここ食べたと騒いでいたが、こゆきには縁のない話であった。

 おいしいおいしい給食の中で特に好きなものの1つが「カレースパゲティ」であった。そんな思い出が今朝急に頭をよぎり、どうしても食べたくなってしまった。いろいろと店を物色した。どこへ行けば給食のカレースパゲティは食べられるのか。真剣に検討しました。

 沢山の店が候補に挙がった。迷いに迷った挙句最後に選んだのは食べログで比較的評価の良い店となった。食べログも結構役に立つときあるんだね。店の名を「ラ・セーヌ」という。

 フランス料理の店かと思っちゃうよね。喫茶店なんだけど。こゆきはジャポンでフランス料理店に行こうとは思わない。あまりに法外な値段だし、フランス人も笑っちゃうくらいの量しか出さないから。一応おフランスでは食べ歩いたことがあるとだけ言っておこう。

 喫茶店なので7時からやっている。現在10時急いで行かなきゃ!行列好きのジャポネが押し寄せてくる。自動車専用道路をすっ飛ばして店に到着。法定速度を軽く超えていたかも知れない。記憶には残っていないが、記録には残っているかも知れない。

 名古屋市港区にある「ラ・セーヌ」に到着すると当然名にふさわしい洋風の建物が建っていた。駐車場は入れにくく出しにくいゴキホイにも劣るタイプだった。着いたのが11時前だったので止まっている車もまばらだった。

 早速店内へ入ってみた。大きな店だった。50人は軽く収容といった大空間が拡がっていた。早速メニューを確かめた。カレースパは別名「インディアンスパゲティ」というらしい。そのインスパが載っていることを確認した。注文を取りに来たアラフィフと思わしき肌の汚いババーに「インディアンスパゲティ大盛り」と注文した。

 注文を待っている間杖をついてびっこを引いたじいさんが入ってきて、ガラガラにもかかわらずこゆきの隣の席へ座った。するとそこへさっきの肌荒れが現れ媚びるように話し掛けていた。肌荒れは見たところ容姿は50人前、色はまあまあ白い、年を考えず短いスカートをはいている。自分の容姿に自信があるようだ?エロおやじたちの誘いには乗って来そうだった。もしかするとこのじいさんとは以前から出来ているのかも知れない。何度もじいさんのところへ来ては話し掛けていた。一見特養から抜け出してきたただのジジに見えるが、実はじいさんはとんでもない金持ちかも知れない。その金を狙うハエが肌荒れなのかも。

 そんなくだらないことを想像していても中々インスパは出てこなかった。20分ほどで料理到着。単に麺にカレールーを掛けただけ。なぜこんなに時間かかったのか不明。

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インディアンスパゲティ大

 う~~~ん、見た目が全然違う!給食のカレー麺はひき肉一杯でツブツブ感があったんだけど、こいつは単にカレーライスのルーをスパに掛けただけって感じ。でも味さえよけりゃって食べてみました。味が単調なんです。驚きがない。単にレトルトカレーぶっ掛けましたという感じである。

 鉄板に乗っているのでいつまでも熱い!火傷をしてしまい口の中は皮づる状態です。ウインナーは安物第一で仕入れた感じ。たまねぎは切り方が雑でやたらと存在を主張してくる。牛肉らしい肉片はくず肉を寄せ集めて作ったサイコロステーキを細かく切ったような食感と味。

 一般的に鉄板スパは鉄板の上にタマゴが敷かれていて、その上に麺が乗っている。当然鉄板はジュージューだ。だからタマゴは時間が経つと鉄板に焦げ付いてくる。ところがこの店のは最後までタマ焦げがない!どうしてだろうと秘密を探っていくと簡単に理由が判明した。食べ終わった後鉄板に残っていた油。結構な量だったので麺から流れ出した物でないことは確かだ。つまり最初に鉄板に大量の油を敷いているんだね。そこまでお気遣いを頂きありがたき幸せ~!でもこんな反則技は打ち首獄門じゃ~!!!

 給食をマズイと言っていた人に聞きたい、これとどっちがうまいですか?こんなことを言いたくなるほど劣悪なスパだったが、いろいろ悪口言い出したら切りがない。食べられるだけでも感謝しないと。

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インディアンスパゲティアップ

 大盛りで頼んだのは失敗だった。不味い店ほど量が多い。自分で頼んでおいてなんだけど暑いしアツアツだしたまらん!汗びっしょり!何とか平らげて代金を支払った。1030円。おそらく2度目はないでしょう。さらば。

 でもじいさんとかとっつあんが何人かはいたので一応は人気店なのかな。長居は出来そうだし時間つぶしには適しているかも。店員は肌荒れの他に3人ほどオバンがいた。ババたちで運営しているのかも知れない。ババたちは皆一生懸命身なりに気を使っているようだ。小ぎれいにしている。そんなこと気にするならもっと味に気を使え!

 気になる人は行ってみれば!肌荒れは一見の価値あり。しぐさや接客態度が演出がかっていて痛い!多分脳内アイドル系かと、他の店員の態度はクソであったことは伝えておこう!やっぱ食べログは当てにならないことを証明してしまった。

 食べログ信奉者たちにはごめんしとくよ。でもここは店の真実をつたえる孤高の「ミシュニャンガイド」である!ダレにも文句はいわせねえ!こゆきが絶対的支配者なのである!!!批判してると銃殺の刑じゃ~~~~!

 ダンダン狂気の国の指導者に似てくるこゆきであった。