ミシュニャンガイド

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ミシュニャンガイド ラーメン⑯ 淡麗金しおラーメン鴨まし 史上最強の塩ラーメン

2019/11/26

 ラーメンは好きですが、麺類はうどん!という信条を持っているので、それほど頻繁には食べません。そんなこゆきですが、今まで食べた中で私的史上最強の塩ラーメンと出会いました。帰ってきた今でも口の中にラーメンの旨味が残っています。無理やり体を奪われた男の残滓という感じです。と、思っていたら歯にチャーシューが挟まってました。てへ!

 

 名古屋市南部にもラーメンの人気店はいくつかある。有名どころでは紫陽花とか雫とか先日行った萬来亭といったあたり。そんな中に絞りで有名な有松に「空庵」という店がある。名前からしてしゃらくさいが、実際店構えも出てくるラーメンも本格和食を意識している。鴨を売りにしているらしい。食べたことがないので詳しくはわからない。

 うわさではすごい行列だそうである。行列に並ぶ気はさらさらないので、本日平日の開店同時攻撃を掛けてみた。平日で貧乏な平民がヘイコラ働いている時間なら並ぶことはないっしょ!という完ぺきな戦略から産み出された高度かつ緻密な作戦である。

 11時半開店に合わせて店に到着するよう家を出た。店に到着したのは11時25分であった。完璧すぎる、と自分を褒めていた。ところが既に店先に見えているだけで10人ほど並んでいた。テメーたちは一体何者だ!仕事も学校もないんかい?なんで今ここに居る?高度な作戦が崩壊した瞬間だった。これでもう店を訪れる意欲が無くなってしまった。

 このジャポンの日常風景何とかならんものですかねえ、、、行列が当たり前。配給食糧待ってるんじゃねえんだぞ!勢い込んでやって来たが、スゴスゴ帰るこゆきであった。

 イオンとかカインズで買い物でもして時間をつぶしてもう1回来てみようと密かな作戦を立てていたのだが、帰り道途中でふと思い出した店があった。「ぶらい」という無頼者みたいなネーミングの店である。

 少し詳しく説明してみよう。先日家系ラーメンを求めて訪れた「鶏番長」という店のことを覚えているだろうか。正式には家系と言えるのか分からないがかなりウマウマで満足した店だ。その店の大将が違うコンセプトで出店した店が「ぶらい」である。何がどう違うのかは分からない。

 ただラーメンは家系からかけ離れて醤油系、塩系が中心となっている。まぜそばやつけ麺もある。でもネットの写真で見るとかなり濃厚そうで、家系に通じるものもあるのでは、とも思ってしまう。しかし中には「淡麗金しお」ってのもあるのでサッパリ系もあるのかも知れない。しかも空庵と同じように鴨が乗っているメニューもある。場所はここからそんなに離れていない。頭の中は鴨が飛んでいる。どうしたものか。混乱するこゆきであった。

 左へ行けば帰り道、右へ行けば「ぶらい」へ続く道。迷ったがここで「空庵」の鴨ラーメンらしきものを求めて「ぶらい」へ急遽進路を変更した。この時点であまり気は進まない。それにこの店も結構な行列が出来ているという話だった。店に着くと11時45分くらいであった。入り口を覗くと誰もいない。これはいけるかも。車を駐車場に入れて店へダッシュだ。行き交う人みんなが店を目指しているように見える。ガルルルルう~と鋭い牙を剥き出しにして人々を威嚇した。こゆきはねこだが、この時ばかりは荒れ狂うチワワの狂犬へと変貌した。

 無事に並ぶことなく店の中へ入ることができた。ところが頭の禿げた目つきの鋭いオッサンが店内で立っていた。オッサンは行列最後尾、唯一の待ち人のようだ。オッサンはこゆきの方に容赦なく視線を浴びせてきた。オッサンにしてみればこゆきは、我が地位を脅かす狼藉者と映っているのかも知れない。気持ちは分からんでもない。でもすでに前にいるんだから心配ないっしょ!そんなに他人様見るもんじゃないよ!気分悪いことこの上無し。オッサンに早くどこかへ行ってくれという祈るような気持であった。

 5分後オッサンは旅立った。さよなら、もう2度と戻ってくんじゃねえぞ!と涙の別れをした。更に5分後にこゆきが席へ案内された。危うくオッサンの横へ案内されそうであったが、2席空いていたのでオッサンから遠い方へ腰を下ろした。これでヤレヤレである。

 ところがあろうことか、オッサンは店員に席を移っていいか?と聞きながらこゆきの横へやって来た。もう気持ちの悪いことこの上なし。オッサンの鼻へし折って鼻血出してやろうかと思いました。そんくらい嫌だった。

 しばらくするとオッサンの濃厚煮干しラーメンがやって来た。メシ付きである。オッサンよく食べるね。健康そうで何よりだよ。さっさと食ってとっとと居なくなってね。そんなことを考えながら自分のラーメンを待った。そしてやって来たのが「淡麗金しお」と呼ばれるラウメン。鴨増しにしたが、鴨は既にラーメンの上に乗っていた。できれば別盛にしてほしかった。

まずは汁をズリュリュ~とすすった。うめええ!!淡麗と言いながらしっかり出汁が出てる。脂もギトギトだ。イヤな油ではない。うまみ成分を抽出した時に出る油である。淡麗ではなく豊潤。ネーミング間違ってるね。

 この汁を漬けて食べる鴨肉の旨さは言葉にならない!史上最強の塩ラーメンである。麺が細いが粉っぽい。でもまずいと思える要素は1つもない。全部飲み干しました。

 ドンナメっていうより、飢えた男が女のあそこを舐めるような感じ。すべてを味わい尽くしたいために行う行為に似ている。すべてを味わいつくした。食べた後また明日来ます。と誓うこゆきであった。代金はラーメン780円、鴨まし550円である。鴨ましは絶対やった方がいい!後悔するな!!!

 大げさだと思う方はどうぞ通過して下さい。あなたは人生で1つ損をしている。

検索掛けたがリンク先出てこない。名古屋市緑区「ぶらい」で探せば出てくるよ。じゃーねー!