2020/2/26
「オレンジハウス」とは何ともハイカラなネーミングですね。ところが店へ入ると店名とは裏腹に、おじさんと呼ぶには少々無理があるおじいさんが忙しそうに働いていました。
このおじいさんが一人で切り盛りしているようです。推定年齢75歳。腰が曲がりかけています。
きっとおじいさんが若い頃この店を開いたんでしょう。若さに任せて店名をオレンジハウスと名付けたんでしょう。きっとその頃同棲していた彼女の直美(仮名)も「ナイスネ~ミングね!あつし(仮名)!!」とか言って二人で抱き合って喜んだことでしょう。
そして月日は流れ、おじいさんはたった一人で老後を生きている、、、直美はチャラい男のところへ転がり込んでしまって行方不明、、、こんな感じですかね?余計なことですね!
さて前置きが長くなりましたが、このお店近隣ではかなりの人気店のようです。なんでもカキフライがうまいらしい。カキフライにかけては人後に落ちないこゆきちゃんの妖怪アンテナがピピピッと反応しました。
13時ちょうどに店へ入った。
店内4人掛けのテーブル席のみ7卓ほど。意外に広い。先客は2人連れのオッサンや夫婦が3組のみ。空いててよかった。
水を持って来てくれたおじいさんに「カキフライ定食900円」を注文した。おじいさん死にそうなほど忙しそうである。ポックリ逝かないように願いたい。
隣の席の夫婦も定食が出来上がるのを待っているようだ。これは料理出てくるまで時間かかりそうだなあ、と30分待ちを覚悟していた。ところが15分で出てきた。じいさん手品でも使ったか?
定食はカキの乗ったメインの他ごはん、みそ汁という構成。まずは味噌汁で口を湿らせた。この味噌汁きちんと手作りしてある。きちんと出汁が香り、味噌の風味が広がっている。こりゃ期待が持てる。カキに添えられた野菜も少なからず多からずシャキシャキしていてうまい。
そしてカキ。
デコボコしていて冷凍ではないことがすぐわかる。揚げ具合も丁度いい。身も大きくしかも6個もある。カキ自体は取り立てて新鮮さは感じなかったが、手作り感がとても気に入った。
カキフライにはたっぷりのタルタルソースが掛かっており、これまた既製品ではなく手作りのようだ。タルタル好きのこゆきをトリコにしてしまう。
食べ終わってお勘定をする際おじいさんは何度もお礼の言葉を述べていた。こゆきの方こそこんなうまい定食をありがとう、と言いたい。いつまでもお元気で店を続けて下さい。また近いうちに寄らせてもらいます。だから死なないでね、と余計な言葉が頭をよぎる。
ささくれ立った現代人の心を素直な気持ちにさせてくれるとても良いお店でした。おいしい食事は心を豊かにしてくれる。コロナに負けるな!