2020/9/18
中国料理に酔っ払い蟹というものがあるのをご存知だろうか。こゆきも知ったのはつい最近のことだ。何でも生きた上海ガニを紹興酒で漬ける料理だそうだ。かなりうまいらしい。ネットで見ていてどうしても食べたくなってしまった。
でも近辺で上海ガニを出す店はム~カイ。それに酔っ払い蟹なんてまずメニューに載ってない。そこで自分で作ることにしてみた。
上海ガニは手に入らないのでワタリガニで代用することとする。ワタリガニでも十分おいしいらしい。
しかも上海ガニは淡水のカニなので寄生虫のせいで肝炎を発症してしまう危険性があるとのこと。日本でもモズクガニを生で食べて肝炎になるという事例がかなりあるらしいから。それと同じことなんだろうね。
その点ワタは海水ガニなのでそういった危険性は低くなると思う。ネットにもそんなことが書いてあった。少し勇気がいるがこゆき頑張ってみた。
では、早速始めるよ。先ずは魚太郎で買ってきたワタ2匹を袋から出した。生きワタが売っている店は魚太郎しか知らない。店選びは一択だった。袋から出したワタを仔細に眺めた。そして生きているか確かめた。
これが最重要なのである。生きたカニを使わないと料理は出来ないらしい。袋から出たカニはグッタリしている。やはり死んでしまったか?と落胆しながら水を掛けるとワシワシ動き出した。どうやら生き延びてくれたようだ。死んでいたらここでこれまでの目論見は崩れてしまう。生きていてくれてよかった!だが1匹はかなりお疲れのよう。
流しの桶に水を張りその中へカニを静めた沈めた。やはりあまり元気がない。カニが死なないうちに手早くつけ汁を作った。
イオンで買ってきた紹興酒1,200mlを大なべに入れ、そこへ醤油300ml、砂糖80g、花椒5g、八角5g、ショウガぶつ切り4かけを投入した。そしてよ~くまぜまぜした。
ほどよく砂糖が溶けた頃合いを見測り、ワタをドップリ漬けてあげた。
もがくカニたち。何が起こっているのか理解出来なかったに違いない。「あ!なになにこれ?息が出来ないし、変な汁が口の中に入ってくる」というのが、カニたちの述懐であろう。まさに残酷である。
2匹のうちの1匹はしぶとく外へ這い出そうとしていた。生への執念である。こゆきはこの上から落し蓋を被せた。「出てくんな!大人しくしろ!」というのが本音である。
ブクブクブクと泡を吹くカニ。まさに猿蟹合戦で柿をぶつけられたカニのようだった。カニさんごめんなさい。人間及びねことはこんなに残酷な生き物なんです。自分がうまい汁を吸うためなら平気で他の生物を殺す。これが本性なんです。
やっと汁に沈めてホッとしていると何とカニが落し蓋を押し上げ出て来ようとするではないか!まさに井戸から上がってくる貞子を見ているようだった。
少々不気味な気持ちになりながら、さらに貞子を井戸に沈めるべく、鍋と蓋をセロファンテープで固定した。正に結界である。ここまでやるかあ!
でもそうしないといつまでも貞子は這い出そうとしてくる。こゆきはとても不気味!だからこうした。インディアン間違ってない!インディアン悪くない!こうしてワタリガニの紹興酒漬けは始まったのであった。
これは始まりであり、ここから最低1週間は漬け込むことになる。1週間後まだ貞子が動いていたら、、、、こゆきは多分食べない!きっととお~~い海へ貞子を捨ててくると思う、、これは自信持って言える!