2021/6/28
朝5時半からやっているうどん屋があるという。。。朝だろうと深夜だろうとうどん命のこゆきには「しんぼうでけへん!」おとぎ話である。
しかも店は大きな市場内とか駅構内ではなく、一般道沿いに佇んでいるそうな。
実はこの店の前は何度も何度もな~んども通ったことがある。でも営業中なのか休業中なのかさえ不明であった。
その位寂れたというか朽ちた店構えなのである。長屋の中にあり隣はあやしい店というシチュエーションも凡人を寄せ付けない雰囲気を漂わせていた。
本日意を決し、腹に晒しを巻いて懐に短刀を忍ばせ襲撃を実行した。朝5時45分着。
朝日の逆光にひかる栄
ガラッと扉を開けると客はむ~かい!店のおばさん一人が忙しそうに準備をしていた。
開店間もないので念のため「いいでちゅか?」と尋ねると「いいでちゅよ」と返って来た。こゆきはホッと一息ついた。
テーブル席は2つ。そのうち1つはおばさんの荷物らしいものが散らばっていた。それに食いかけのめしが放置してあった。
席はこの他にカウンターが5つほど。でもどのイスにも物が置いてあり座ることは出来ない。こゆきは唯一空いていた入り口近くのテーブル席に腰を下ろした。
忙しそうに動き回っているおばさんに「かけうどん270円、さけおにぎり100円、たらこおにぎり100円」を注文した。
かけうどん270円とは思い切った値段設定だ。これでうまかったら丸亀製麺とか存在意義あるの?
15分ほどでうどんがやって来た。開店早々では時間が掛かるのだろう。まずうどん汁をズズッといってみた。う、うめえ!出汁がしっかり効いていて鰹節の香りがぶ~んと鼻をつく。
腹にしみわたるお味だった
炭水化物コンビ うどん&おにぎりorラーメン&チャーハン 君はどっち?
少々塩辛いがそこは土地柄ドライバーや肉体労働者の客が多いので好みに合わせているのだろう。
麺はスーパーで売っている茹で麺だろうと思っていたが、そういったゴチゴチした食感ではなく、細麺でトロンとしていて汁がよく絡むタイプだった。コシはないが朝うどんとしては十分合格であった。
具はた~っぷりのネギと小さなカマボコが2つのみ。あとはかつおぶしがこれまたたっぷり乗せてある。
大きなどんぶりに他の店の1.5倍くらいある麺量。うどんだけで小食のこゆきはギブしそうだった。
少し遅れて出て来たおにぎりはごはん炊き立てのホカホカにぎりだった。たらこもさけも出来合いの物を使っているようだったが、このホカホカ感だけでも十分うまかった。ただこのおにぎりも少々塩がきつかった。
残念ながら高菜巻きおにぎりは、、、ない!
メニューは「うどん、そば、おにぎり」のみ。麺類はそれぞれいろんなバリエーションがある。シンプルにして低価格を維持しているのだろう。
こゆきが食べ始めるとおっさんが店に入ってきて「今日は4つね」と暗号のようなことをおばさんに伝えていた。きっと持ち帰りの常連なんだろう。
それからこゆきが会計をしてもらっていると奥から中坊らしい小僧が現れた。おばさんの子供だろうか?
中坊はこゆきを見て「はよ、いね!」というような表情をしていた。きっと奥のテーブルに散らかっていた食いかけのめしは奴の朝めしだったのだろう。
こゆきは「はよ、喰って、クソして、がっこ池!」と目線で応えておいた。
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