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中川区「つけ麺丸和 春田本店」~名古屋のつけ麺界の大ボス

2021/8/21

 書き出せば長いことになるが、書かなければ気が済まないので事の顛末を最初から記していきたい。つまらないと思えばすっ飛ばしオッケーなのでお気軽にお入り下さい。

 

 本日朝、というより深夜と言っていい午前3時頃よりこゆきはグッピーのことを考えていた。

 グッピーとはラムネのことではない。ましてや熱帯魚のことでもない。ある喫茶店の名前のことである。

 この店、喫茶店でありながらうまいチャンポンを食べさせてくれるという。チャンポンを目に入れても痛くないほど愛しているこゆきは心を奪われてしまった。

 そして本日グッピーにチャンポンを食べに行くことを誓っていた。それで3時からグッピーのことを考えていたのだ。実に一途なこゆきちゃんなのであった。

 

 10時前に家を出た。車をすっ飛ばして道を急いだ。アクセルを踏み込みながら頭の中で「グぅッピぃー ピ~(笛の鳴る音)!グぅッピぃー ピ~(笛の鳴る音)!」と繰り返し呪文を唱えていた。

 店の前には11時前に到着した。さて駐車場に車を入れようと店先を覗くと「な、なな、なんとシャッターが下りている!」。どう見ても本日休業のようだ。。。

 定休日とは違うのでコロナ関係の休みなのかも知れない。落胆は激しかった。もうすっかり腹はチャンポン腹になっている。腹を叩けばチャポンと音がする。

 シャッターをガンガン叩きたい気持ちを抑え、この後どうしよう。。。と考えた。なんせここまで30キロほど走って来たから。

 

 こゆきは冷静にこの辺りにあるウマめし屋を思い起こしてみた。そして「あ!そういえば近くにつけ麺でうまいと言われている店がある」ということを思い出した。

 その店の名が「つけ麺丸和」である。かなり有名な店である。つけ麺界でその名を知らない者はいないという。

 デビルマンが誰なのか知らない人がいても、丸和がつけ麺の店であることを知らない人はいない。その位畏れ多い存在なのだ。

 これだけ有名な店なので、土曜日の真昼間に行ったって行列に決まってるじゃん!と思いつつも店の前まで車を乗り付けた。

 案の定行列愛好家たちが並んでいた。でもそれほど沢山ではない。その数約5人。早速車を停めてこゆきも行列に加わった。

 駐車場は何か所かに分かれているが結構キャパはあり。店の外観は撮り損ねてしまったが暖簾だけご覧頂こう。

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外観写真を撮ろうとしたら店に入れとおばちゃまが。。こゆき悪くないもん!

 5分ほど並んでいると店のおばさんが呼んでくれた。店の中に入ると左に券売機がある。席は20人ほど座れそうだった。

 こゆきが入って行った時カウンター席はガラ空きで、なんで行列が出来ていたのか不思議なくらいだった。

 券売機は苦手だがとにかく初めてなので店名を冠した「丸和つけ麺全部のせ1,320円と特盛100円」の券を買った。特盛は400ℊあり、平日なら50円だが、土日は100円となっている。

 麺400ℊがどの位か深く考えず買ってしまったが、このことが後でこゆきを満腹地獄へ突き落とす原因となった。

 でもこの時は「有名店だし~うまいに決まってるし~つけ麺だし~」と調子に乗っていた。おばさんに導かれるままカウンター席へ座った。

 

 券を渡して壁を見ると「ご飯無料」とある。「やっぱ、最後はつけ汁にご飯落して雑炊だわさ」とウキウキしていた。

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雑炊けってぇ~い!

 15分位でつけ麺がやって来た。最初見た時は「こんくらい軽いもんだわさ」と思っていた。

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つけ麺って言ったら、大盛りっしょ!

 そしていざ実食。麺は太麺である。上にノリとゆで卵チャーシュー6枚ほど乗っていた。「さすがは全部のせだけのことはある。豪勢だねえ」と勢いづいていた。

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感動はこの辺りまでだった。。。

 つけ汁は溶岩のような石器に入っていた。グツグツである。つけ汁の中にもシナチク、ナルトが入っており雰囲気を盛り上げてくれる。

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器を持ったり、口付けて汁飲んだら死ぬよ

 さてまずは麺臭でもとクンクンしたがあまり香ってこなかった。ここは少し残念だった。

 麺をつかんで汁につけてズリュリュ~ンとバキュった。かなり濃厚な味だった。魚介系の出汁が強烈で、出汁マニアのこゆき好みだった。

 でもなんか甘ったるい。せっかくいい出汁が出てるのに甘さで台無しにしているような。でも「人気店だし~行列の激しい店にソッコーで入れたんだし~」とグイグイ食べ進んでいった。

 

 そして半分くらい食べたところで「ん?ちょっとヤバいカモ、、、」と感じ始めた。いつまで経っても麺が減らないじゃん!しかもつけ汁の甘さが段々強烈になってくる。

 残り3分の1くらいのところで「もう、いらんじゃん!誰が400ℊなんて頼んだの??」という無責任な思考が浮かんでくる。

 はっきり言って腹パンパン!他の客が特盛にしないわけがわかった。みんな普通盛の券を買って麺だけ無料の300ℊにしていた理由が判然とした。

 ここからはこゆきさん頑張りました。何とかチャーシューと卵を口に入れ、麺を全部汁に落とすと一気に吸い込んだ。

 でもまだ汁の中にシナチクが残っている。シナチクくらい残したってバチは当たるめえ!と思ったが全部泣きながら食べてきました。えらいでしょ???

 エンエン泣きながら全てを食べ切ったこゆきの全身は汗でビッショリだった。この汗は暑さのせいでないことは言うまでもない。

 当然雑炊はなし。目もうつろに店を後にした。今日はなにをやってもダメだねえ。グッピーの呪いかも知れない。

 好みの差かも知れないのであえて批判がましいことは慎んでおく。でもつけ汁の甘さはもう少し抑えた方がいいかも。

 

(注)文中シナチクと出てくるが一応説明しておこう。シナチクとは支那(中国)の竹と書いてシナチクと読む。つまり中国伝来の竹の加工品の事。メンマと言えば分かり易いだろう。

 最近シナチクという言葉を聞かなかくなったのであえて使ってみた。この説明はあくまでこゆきの独断で書いているので間違っていたらゴメン。ではさらばじゃ!

 

 帰りにジャグって家に帰ったが、未だに腹は満腹状態。恐るべし!400ℊ。

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