2022/1/23
果たしてこんなことを書いてしまっていいものか悩んでいる。脚色して悪く書きつもりはないが、真実を書けば悪意に捉えられかねない。どうしたものか。。。
でもミシュニャンガイドはこゆき様の嗅ぎ取ったままを載せる真実の書なのだから、ありのままを書いていこうと思う。今までもそうしてきたし、これからもそのつもりである。
それにミシュニャンを訪れる人なんて宇宙旅行をした民間人の数より少ないので、そんな奇特な方たちには今回の秘境をご紹介しても差し支えあるまい。ではご案内致します。どうぞこちらへ。ギィ~
以前から物色していた店がある。大府市の宝「山喜うどん」から500メートルも離れていない場所にある。寂れた道沿いの店である。
少し前にも山喜の開店時間に合わせるため廻りをグルっている時通りがかったことがある。
外観はとても神秘的な店だった。廃墟、と言っても過言ではあるまい。廃墟は云い過ぎにしても廃業という文字はみんな頭の中に浮かんでくるようなお姿だった。そこへ本日探検に行ってみた。ゾクゾクするわ!
一見さんをブルわせるお姿 でも入口側はまだオーラが出ていない
道沿いのお姿 道行く人々を拒絶するかのような峻険な店構え
13:05店に到着した。駐車場は広い。多分10台くらいは楽に停められるキャパがある。
しかし日曜のお昼時だというのに停まっている車は1台のみ。状況から察するに多分この店のオーナーの車のようだ。ということは店の中は客0が予想された。
車を降りて初めて店を間近で観察した。サビれたというかサビ付いた外観が胸を締めつけこみ上げてくるものがある。看板の上で回っているパトランプが場違いなように感じた。
入口の扉はノブを回して開ける旧式のドアだった。一般的な引き戸に慣れている人なら「はて、どうやって入るんだっけ??」となることだろう。
店内に入り見回すとやはり誰一人居なかった。今休日のお昼絶賛進行中なんですけど。
不安になってきたので大きな声で「すんまちぇん!」と繰り返した。やっとこゆきに気付いたオーナーがニッコリ笑って「いらっしゃい!」と言ってくれた。良かった!注文の多い料理店じゃなかったようだ。
店の中はとても寒かった。オーナーはすぐ石油ストーブに火を入れてくれた。何故今頃暖房を入れる?営業は11時からでしょ!ストーブつけたって帰るまでに温まるとは思えないけど。。
てゆうかもしかして本日の初客がこゆき?今までだ~れも来なかったの??今日日曜だけどだいじょぶ???こんな心配が浮かんでくるほど人の気配はない。
水とおしぼりを持ってオーナーがやって来た。おしぼりはなぜか冷蔵庫らしきものから出してきた。あまり使う気になれない。水も遠慮しておこうと心に誓った。
壁に貼ってあるメニューの中から「かけきしめん400円、カツ丼(赤だし付き)700円」を注文した。カツ丼のごはんは半分で頼んだ。これで一安心だ。
この「カツ肉って何?」と聞いたが要領を得なかった
メニューは壁に2ヶ所掲示されている
注文を入れてから料理が登場するまで25分ほど掛った。その間オーナーは忙しく動き回っていた。初客なので何の準備もしていないのだろう。てか客0を見越して仕込もしてないカモ!
料理を待ちながらぼ~っと考えていた。それは「こゆきは本日の初客が自分だと思い込んでいるが、でもよ~~~く考えると『もしかしてこの1週間で初めての客』という線も否定出来ない。更にヤバいとこは入っちゃったんじゃ」ということ。。。心霊スポットに入り込んでしまった気分だった。
調理場からはジュ~っと油でカツを揚げる音が聞こえてきた。よしよし、こゆきのカツ丼は揚げたて使ってんだな!と安心していた。
でもこの油の臭いはきつかった。換気扇回しているのか不明だった。。とにかく油の臭いが嫌いなこゆきちゃんでちゅ。
そしてようやくお盆に乗せられてきしめんとカツ丼がやって来た。見た目は普通だが腹が減っているのでうまそうに感じた。早速きしめんから取り掛かった。
まず麺だが幅は狭め、厚さは薄め、まあこゆきの好みだった。柔らかすぎだったが悪くはない。
でも麺をすすっていると何だか変な臭いがする。変だな~と思いつつ汁をすすってみると少し酸っぱい。食べられないほどではないが気にはなる。
でもこれ以上追究するのはやめておこうと考えた。深く考えるとテーブル引っくり返して逃げたくなるから。。
出汁は一応感じる。醤油は強めだが悪くない。でも臭いだけは。。。具材はカマや油揚げやねぎ、かつおぶしといった一般的なもの。もう少しかつおぶし欲しいところ。
これが松葉の「きしめん&カツ丼」だ!
強いオーラを感じる!ついでに臭気も感じる!!
カツ丼には「こうこ(たくあん)、サラダ(らしきもの)、赤だし」が付いてくるようだ。順番に説明していこう。
まず、こうこは普通のものだった(安心した!!)。サラダはカリフラワーとミニトマト。
このカリの色が悪かった。変色していてとても本日茹でたものではなさそうだった。マヨがペトッと掛かっている。マヨ嫌いのこゆき様によく出せたものだ。
出来れば残したかったが「完食第一主義」を信条としているので我慢して食べ切った。
きしめんのオーラで分かりにくいが、カリは黄色だった。。
赤だしは無難であった。インスタントと手作りの間くらいの風味だった。変な臭いがしなかったのでインスタントに1万賭けてみようかな。インスタントでも最上級のものを使っているのかも知れない。
さてさて最後にカツ丼だが、普通カツ丼のカツは衣をつけて油で揚げて卵とじにしてあると思う。でもここのは異次元だった。
(多分間違いないと思うが)すでに焼いてある豚肉にパン粉をつけて油で焼いたものを卵でとじたといった風情だった。
豚肉を焼いたのは数日前で冷蔵庫で保管していたと思われる。この辺はあくまで想像だから。。
何故ならカツ丼のカツはほとんど衣が剥がれてしまっている。普通生の肉にパン粉をつければそれなりに粘着力があると思う。これが証拠だ!!!コナン君?
しかもカツは焦げ臭いしもう「どうにでもして」状態だった。ただ質の悪いことに味だけは普通であった。
焼きカツ丼!考え方によっては新メニューカモ
もううまい不味いは言わない。夢中で満腹中枢を刺激しないように飲み込んだ。
こゆきの食欲全開ムシャり具合を見てオーナーは満足そうに「全部食べ切れたかな、ほほっ」と仏様のような笑顔を振りまいた。こゆきは顔をゆがめ「ふふっ!」返しておいた。
内心は「こわかった~!なにが出てくんのか油断のならないヤロ~だ!」と思っていた。
喰い終わった後代金1,100円を払い、安堵してしまい禁断のおしぼりに手を出してしまった。
その時は何も感じなかったが、車に乗り込み掌が鼻をかすめた時つ~~~んとスッパイ香りが漂った。そうおしぼりはありがたき芳香を放っていたのだった。
後でいくらアルコールティッシュで拭っても芳香は消えることはなかった。
一応書いておくが店のオーナーは柔和なパチンコ好きなおじいさんといった風貌。この人一人でやっている。客も来ないんだから当たり前か。
接客はとてもいい。だが趣味で店をやっているにしても衛生面には気をチュけてね!
今度行って同じだったらただじゃ済まないわよ!お尻ぺんぺんしてやる!!まだまだ闘志盛んなこゆきであった。
店のリンク先付けようとしたが出てこない。もしかして拒否られてる???