ミシュニャンガイド

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ミシュニャンガイド 和食⑦ もろみチキンの炭火焼き定食 再び混迷の大戸屋へ

2019/12/17

 再び大戸屋を訪れました。朝から雨なのでゾンビたちは大人しく家で納豆でも食ってるでしょう。ゆっくり堪能してきました。

 

 相も変わらず朝からきしめんのことを考えていた。しかしうまくて近くて早朝からやっているうどん屋は皆無である。いろいろネットで探っているうちに大戸屋のサイトにたどり着いてしまった。メニューを眺めているとどんどん深みにはまり頭の中は大戸屋でいっぱいになってしまった。

 11時開店なので家でうずうずしながらずいぶん待った。頃合いを見計らって家を出発した。開店5分前に店に到着。見渡したところ周りにゾンビはいない。読みは当たった。

 11時になるのと同時に1番にご入店である。1番ファ~ストこゆきなのである。ところが突然どこからともなくオッサンが現れこゆきの背後から店になだれ込んできた。堪え性のないオッサンである。

 店に入る前から注文する物を決めていたので、1番名乗りを上げるべくチャイムを押した。しかしその時にはオッサンが店員に注文を発していた。やられた!ほんの少し油断しただけなのに小賢しい奴もいるものだね。まあこんなことで張り合っても意味ないんだけど。

 注文は「もろみチキンの炭火焼き定食チキン1.5倍」である。きっとパリパリに焼かれた皮つきチキンが目の前に現れるんでしょう。チキンからはかぐわしい香りが漂ってくるんでしょう。これから始まる楽しいお食事に期待は高まるばかり。この店は調理に時間が掛かるので20分はみておきたい。ところが本日は10分ほどでやって来たのである。意表を突かれた。ちゃんと炭火でチリチリになるまで焼いてくれたのだろうか?少々疑問が湧く。でもみた感じは悪くない。こんな感じ

 うまそうではある。しかし少し皮がドロッとしている。しかもところどころ皮が剥がれてしまっている。う~む、どうなることやら。取りあえず野菜ファーストということで付け合わせの野菜を食べていく。半分くらい食べたところでおもむろにチキンをつかみ口に入れた。パリリッ!という歯ごたえがない!味も想像していたものとは違った。再びう~むとうなった。

 元々こういったものなのだろうか。醤油のもろみと思わしき味が前面に立つ。照り焼きを食べているような食感だった。チキンの量は多い。こういったものだと言われれば納得は出来る。店員のオバちゃん捕まえて聞いてみたかったが止めておいた。総支払額(定食1つしか頼んでないけど)は1,140円であった。

 料理到着を待つ間スマホを見ていると、大戸屋の記事がネットに載っていた。記事では現在の大戸屋の不振の原因はメニューの悪さだと書いてあった。違うと思う。どこのチェーン店も同じだがとにかく店舗拡大を急ぐ。巨大になったチェーン店を制御出来なくなるから味が落ちる。味が落ちるから客は減る。値段が高くても、メニューが少なくてもうまいなら客は付く。大戸屋も各店舗を制御しきれなくなったのだろう。その象徴が今回のチキンである。とても丁寧に料理したとは言い難い。前に食べたガストのチキンに毛の生えたようなものだ。炭火焼きをうたっているんだからせめてもう少し皮はぱりっとしないと!誰も信じなくなるよ!

 結局組織を巨大にすると制御は出来ない。食い物屋ならば個人店が一番いい。これが現実である。強欲な経営者の元で消えていく元名店が幾つある事か。

 今回は辛口評になってしまったが、大戸屋には原点に立ち返り、コロワイドなどに経営を委ねず元々の理念に立ち返ってほしいものだ。

 こゆきちゃん、かっこイイ~!