ミシュニャンガイド

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ミシュニャンガイド うどん⑪ たらいうどん うどんの道は長く細く厳しいのだ

 一押しがたらいうどんと言う店を襲撃した。そこまで言うなら自信あんだろな~?もしうまくなかったらどうしてくれんの?ケイサツに言っちゃうよ!冗談はさておき、ずっと気になってたお店訪問です。店は住宅街の真ん中にあり、店の前の道路は車2台がすれ違うのもやっとというシチュエーション。困難を乗り越えて行ってきました。

 

 店の名を「日吉」という。由来は知らん!秀吉好きかも知れない。11時開店時間に到着するとまだ暖簾が出ていない。仕方ないので5分ほど周りを周回し戻ってきたが、まだ暖簾が出てこない。更に周回を繰り返し11時10分に再度訪問するとジジが暖簾を出していた。やっと営業開始か?こんなストーカーみたいなこと本懐ではない。ジジに近づき「いいでちゅか?」と尋ねると「どうぞ」とのこと。あっちも驚いていたが、こっちも恐る恐るである。こんな時間にこんな住宅街にある店を襲撃するネコがいようとは誰も思うまい。店の外観はおよそうどん屋とは思えない。ドアを開け店内に入るとカウンター3席、テーブル席4つと非常にこじんまりとしている。恐らくジジ一人で細々と営んでいるんだろう。

 

 注文は最初から決まっている。「たらいうどん。かき揚げ」である。うどんからきしめんに変更しようかと思ったが初めてなので基本のうどんでお願いした。ジジは冷蔵庫からペットボトル入りの水と紙おしぼりを出してくれた。ペットボトルなのでミネラルウォーターでも出してくれたのかと喜んでいたら中身はただの水道水だった。ペットボトルの使いまわしは衛生上良くないですよ、と説教してやろうかと思ったが止めにした。おしぼりも最近出さないところも多いし、出てきても紙が多い。こゆきとしては布の分厚い熱々おしぼりを所望したいところである。

 

 どこからともなくババが現れかき揚げを揚げ始めた。かき揚げはババの担当のようだ。10分ほどで料理が出てきた。

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たらいうどん

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かき揚

うどんの量は結構多い。薬味にわさび(わかってるね~)、ねぎ、とろろが付いている。麺は細目、通常のうどんの半分くらいの太さ。麺の上に大葉、ノリ、ごまが振りかけられている。ゴマはちょっと余分かな。あまり好きじゃないし。とにかくうどんを汁につけてすすり込んでみた。ズリュリュ~ッ!リュリュッ!ピロン!出来るだけ大きく下品な音が出るよう心掛けたが、麺が細いので周りの人が引いてしまうほどのバキューム音は出せなかった。つけ汁は甘め、でも醬油辛いよりはいいし、悪くはない。麺は細めなので吸引がスムーズに行くしスピード感出して捕食できる。元々細麺は好きだし今回きしめんに換えなくて正解である。どこかの口コミに、コシがない、コシ抜け野郎だと書いてあったが、きちんとコシはある。見た目は結構な量だと思ったが、細麺なのでツルツル口の中へ消えていきあっという間にたらいは空になった。うどんはビル越しである(そばはのど越しとか言うが、うどんはクチビルを通過する時の感触)!!!更にかき揚げについてはサクサクしていて、かき揚げ特有の臭い(感じるのはこゆきだけかも知れない)もなく、バツグンとはいえないがとても満足のいくものだった。今度来たら天ぷら盛り合わせ注文決定だね。つけ汁に浸したり、そのまま齧ったりして堪能した。

 

 この店はミシュニャンガイド掲載決定だね!星はなし。残念な点はババが一度も挨拶して来なかったことくらい。他のメニューはどんな味で楽しませてくれるか不明だが、たらい1本でも十分やっていけると思う。ただ老夫婦で営んでいるので一体いつまで人々を喜ばしてくれるんだろうかと一抹の不安を覚える。結構やめていくところ多いからね。以前味噌煮込みならここしかない!って店があって、ちょくちょく通っていた。半年ぶり位に無性に食べたくなり訪れてみると、なんと別の店に変わっていた。この時はショックが大きかった。すごい喪失感だった。もっと頻繁に通えばよかった、もう2度とあの味を堪能することは出来ない、、と思うと焦燥感に駆られ、どこかへ移転したんじゃないかとネットで狂ったように探索しまくった。あの店も老夫婦でやっていた。日吉にはこんな後悔をしないよう通いまくってみようかと密かに思っている。

 

 開店直後に来たのでこゆきがいる間に来客は夫婦1組だけだった。うわさによると結構混雑するらしい。開店直後が狙い目かな。こうして書いている間にも今日も行ってみようかとソワソワのこゆきであった。